ヤチリハのブログ

評価学演習Ⅰ ~関節可動域測定の実技テスト風景~

こんにちは。
理学療法学科教員のMです。
今日は、理学療法学科 昼間部1年生の関節可動域測定の実技テストの風景を紹介したいと思います。

評価学演習Ⅰの授業では、“評価”について勉強します。

評価の定義は、患者様の持つ症状や障害を把握して、それらの情報を分析し、治療方針を立案して、その治療結果を確認し、患者の将来を予測する過程である。とあります。

患者様を治療する前に、現在どのような症状や障害があるかを把握することは、とても大事なことです。

患者様の状況を把握せずに、治療はできませんよね。

そこで、その状況を把握する手段をこの授業で学びます。
沢山ある評価の種類の中で、関節可動域測定(ROM-T:Range Of Motion Test)を学びます。ROM-Tとは、身体の各関節の運動範囲を角度計(ゴニオメーター)を使用して測定することです。

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授業では、より実践力を鍛えるために、実技テストを行います。

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緊張しながらも、一生懸命やってます。

 

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ただ実技試験をやるだけでなく、理学療法士である教員からアドバイスをもらいながら、正しい測定方法を学びます。

 

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まだ入学して4か月余り、何も知らないところから、日々勉強して、日々成長しています。

 

7月の夏のオープンキャンパス

こんにちは!
八千代リハビリテーション学院教員、理学療法士のIです。
今回は、7月23日に開催されたオープンキャンパスについてお話いたします。

今年もたくさんの方々に来ていただけました。
教職員一同感謝でいっぱいです。
少しでもリハビリテーションのすばらしさ、『ヤチリハ』の良さが伝わりましたでしょうか?

平成29年OC7月

『教員による個別相談』

平成29年OC7月②

『在学生による個別相談』

平成29年OC7月③

『寮見学に行ってらっしゃい』

平成29年OC7月④平成29年OC7月⑤

『模擬授業の様子です』
等々、盛りだくさんのスケジュールでしたよ!

今回のオープンキャンパスで、私は模擬授業を担当いたしました。

「みなさん、理学療法士ってどんな職業か知っていますか?」

理学療法士を一言でいうと「基本動作の専門家」と言われています。
今回の模擬授業では脳卒中の患者様の動作分析から治療プログラムの作成まで、わかりやすく解説いたしました。

オープンキャンパスの参加者だけでなく、教職員も見学に来てくれたので、うれしさ半分、緊張半分といったところでした。

8月27日に第2回オープンキャンパスが開催されます。
7月とは違う内容で模擬授業が開催されます。8月の模擬授業は骨折の理学療法の授業を行う予定です。

参加が2回目でも3回目でも大歓迎です。お気軽にお越しくださいね!

 

トレーニングの効果

皆さんこんにちは。
八千代リハビリテーション学院、理学療法学科教員です。運動学演習を担当しています。
突然ですが、皆さん日頃、定期的に運動をしていらっしゃいますか。

私は自信を持って言える程ではないですが、ウエイト・トレーニングと水泳を週1回ずつ行っています。(以前はウェイトトレーニングを週2回でしたが、半年位前から家族の勧めもあり、今の組み合わせに変えました)。水泳を組み込んだ事で、以前は痛かった肘や膝といった関節に負担をかけずに全身を動かせるので、周囲の筋肉の刺激、強化にもつながり、現在は痛みなく運動が出来ています。この事は体調を維持する上で大きいのではと思われます。

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このように、運動の効果は至る所で現れています。少々の運動では筋肉痛を起こす事が少なくなりました。気分転換がしっかり図れ、ストレスを減少する事につながっています。
但し、運動実施の際は、負荷は適量である事が大事になります。現在の自分の筋量から見て、きつい負荷では(年齢にもよりますが)、特に年齢が上の世代では、10~20代といった若い世代と比べ、筋力や骨や関節の弱化が見られ、運動の実施は難しいと思われます。長く続けるには怪我をしない事が大事となり、その為には一つの例ですが、運動の順序に気を付ける事、具体的には同じ種類の運動を繰り返さない、引く動作を1セット(※ここでは10回を1セットとする)行ったら、次は押す動作を1セットと、交互に行う、といった様な事は留意する必要があるかと思います。

イラスト
年齢が上がってくると、筋力の伸び幅が狭くなります。最大筋力の向上は若いとき程は簡単ではないのですが、現在ある筋力の維持はある程度可能です。ジムやプールでも、最近意識して身体を動かす高齢者がよく見かけられるのはそういった理由もあるかもしれません。民間のトレーニングジムでトレーナーの方についてもらって行うのも一つの手ですが、公共の施設でも考えながらやれば自分で取り組む事も可能です。そのためには、むやみやたらにやるよりも、八千代リハビリテーション学院の様な学校で学ぶ、解剖学、運動学、生理学といった基礎医学の知識を役立てることが有効です。また更に、そのようにして、自分の身体でトレーニングの効果を体感できれば、自分の健康に役立つだけではなく、人に指導するといった可能性も広がり、とても有益なものとなるのではないでしょうか。

 

 

 

実習着が届きました!

こんにちは!

理学療法学科教員のMです。
私は昼間コース1年生の担任をしています。
昼間コースは現役生(高校からそのまま進学)がとても多いため、とにかく元気いっぱいです!
みんなでワイワイしながら、勉強を頑張ってます。
授業は講義形式の授業と実技形式の授業に大きく分けられます。
実技形式の授業で着用するのが実習着(ケーシーといいます)です。
3年生では、この実習着を着て臨床実習に臨みます!

その実習着が、先日届きました!
届いたら早速実習着を着て授業!・・・ではなく、まずは着方などについてチェック!
裾上げはちゃんと出来てる?
靴下はちゃんと白色?
髪型などは大丈夫?

こういった所をチェックし、おおむねOK!
実習着を初着用ということで、記念にクラス全員でパチリ!

ケーシ―

うん、いいですね~

この後それぞれで思い思いに写真撮りあっていましたよ。その1つがこちら!

ケーシ―2

ね、元気いいでしょ~!楽しいクラスです!

でも、楽しくって元気いっぱいっていうだけじゃないですよ。
勉強、とても頑張っています!

5月くらいからですかね~
授業が終わった後に、図書室や学生サロンで残って勉強するようになりました。
最初は数人だったのが、どんどん増えてきました!
みんなで一緒に勉強して、分からないところを教えあったり確認しあったりしてます。

みんなで協力し合いながら、元気に頑張って欲しいですね♪

理学療法学科 夜間コースについて

八千代リハビリテーション学院の理学療法学科には、千葉県内唯一の夜間コースがあります。

今日はその夜間コースの紹介をしたいと思います。

 

夜間コース、というと働きながら社会人の方が多く通っている、という印象だと思います。もちろん間違いではありません。働きながら自身のキャリアアップの為に勉強している学生も多いです。

しかし夜間コースには、社会人の方だけではなく高校を卒業してすぐに入学した学生も多く在籍しています。

そんな学生のインタビューを、社会人の方も含めてホームページにまとめましたので、是非ご覧ください!↓↓↓

 

PCの方は★こちら★

スマートフォン・タブレットの方は★こちら★

 

また、以下のポスターにも書いてありますが、夜間コースにはメリットがたくさんあります!↓↓↓

プレゼンテーション1

インタビューに掲載させてもらった学生には、関連グループ病院や施設等での仕事をしながら通学している学生もいます。学生寮も利用し、奨学金や仕送りに頼らず自分で働きながら国家試験合格を目指しています。

 

このように、八千代リハビリテーション学院には多くの方を支援する制度を用意しています。

「入学金減額制度」「入学選考料減額」もあります! ⇒詳しくはこちら ★PC★ ★タブレット・スマホ★

 

もっと詳しく知りたい方は「夏のオープンキャンパス」へご参加ください。

オープンキャンパスへのお申し込みはこちら ⇒ ★PC★ ★タブレット・スマホ★

 

中枢神経系の作業療法学Ⅰ ~授業風景~

今日は作業療法学科の『中枢神経系の作業療法学Ⅰ』の授業についてお話をします。

中枢神経とは脳や脊髄のことを言います。

その中枢神経が病気やケガにより損傷した場合、様々な症状が生じます。

運動麻痺や感覚障害、身体を動かすための運動の協調性が悪くなる、などなど…障害は様々です。

『中枢神経系の作業療法学Ⅰ』はそれらの障害特性に応じた作業療法を学ぶ授業です。

 

実際の患者様の状態を動画で見ながら、患者様が抱える問題を整理し、作業療法としての目標を立て、8グループに分かれて治療を立案する練習を行ってきました。

先週の金曜日、グループで考えた治療(作業療法)を発表しました。

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この患者様の治療目標は『支えがなくてもしっかりと自分の力で座り、日常の動作ができるようになること』です。

どのグループも一生懸命に治療を考え、実演しながら発表していました。

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グループ毎の色々な治療案を真剣に聞く学生!!

この授業の学生は2年生、来年の今頃は実習です。

作業療法学科2年生、みんな頑張ってます!!

野球同好会について

八千代リハビリテーション学院には野球同好会があります。

 

活動は主に前期、地区のトーナメントへの出場と近隣のチームとの交流戦です。

つい先日、学生のお知り合いのチームと交流戦を行い勝利しました。

 

その時の集合写真がこちら↓↓↓

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ユニホームはバラバラですが心はひとつ!

このチームワークで臨床実習や国家試験を乗り切ってほしいです!

 

野球同好会の過去の活動は ☆こちら☆

奥田裕先生の活動報告 vol.5

チリの医療について

 

八千代リハビリテーション学院の皆さん、入学を希望している方、こんにちは。

理学療法学科教員現在休職中で、JICA青年海外協力隊としてチリで活動している奥田です。

 

5回目の今回は、チリの医療についてまとめてみました。実はこれをまとめるのにはかなりの時間を要し、多くの人の協力をもらいながら情報収集しました。入学希望の高校生やまだ保険制度などについて詳しく習っていない1年生には少し難しい内容になってしまうかもしれません。

 

 チリの医療保険制度について、チリの医療施設について、チリのリハビリテーションについて、チリの理学療法士について、チリの理学療法士以外の他職種について、と話をしていきます。

 



まず、医療保険に関してです。

チリの医療保険は政府管掌保険のFONASA(Fondo Nacional de Salud)と民間保険のISAPLE(Instituciones de Salud Previsional)2種類があります。チリは国民皆保険ではありませんが、国民の95%以上は何らかの医療保険に加入しているそうです。そのうちFONASA76%ISAPLE17%、他軍人医療保険等も利用しているとのことです。FONASAは収入によって、A;無収入、B;月収約5万円以下、C;月収約5万円~約8万円、D;月収約8万円以上と4段階に分かれています。加入者は月収の7%を支払い保険を利用することができます

(https://fonasaweb.fonasa.cl/portal_fonasa/site/edic/base/port/asegurados.html)

A,Bの人は公立病院で無料で診察を受けることができます。そのうちAの人は私立病院では保険を使用することができず、私立病院を受診する際は全額負担になります。Bの人は私立病院を受診する際にボーノという金券を購入する必要はありますが、それ以上の支払いはせずに私立病院も受診することができます。Cの人は診療費の10%Dの人は診療費の20%を支払います。C,Dの人は受ける診療によってかかる医療費が莫大になるため、民間保険のISAPLEに加入している人が多いということです。

 

 

 次にチリの医療機関に関してです。チリの医療機関を大きく分けると診療所、公立病院、私立病院の3つに分けることができます。

 

 まず、診療所についてです。私の配属先のウアラニェ市にはポスタしかありませんが、他の地域ではセスファムCESFAM(centro de salud familiar)と呼ばれる大きな診療所がある地域もあります。ポスタは市の健康課(Departomento salud)が運営し、診療費は無料です。CESFAMも同様に市が運営し無料です。ウアラニェ市には3つのポスタがあります。ポスタは場所によって規模、人員等が異なります。一つのポスタは、私が訪問した時にはテクニコエンフェルメーラ(日本の准看護師?)一人が勤務していました。そのポスタは医師が週2回、看護師週1回、理学療法士週1回、産婦人科医週1回、臨床心理士週1回、歯科医師週1回、それぞれ勤務するそうです。もう一つのポスタは私が見学した日には、医師、歯科医師、歯科助手、栄養士、社会福祉士、産婦人科医、薬剤師、看護師、看護助手、臨床心理士、事務が働いていました。ポスタの位置づけとしては、町の中心部というより郊外に設置しているため、病院に行くのが困難な地域に住んでいる人たちが一時利用のために使用している印象です。ポスタでの対応が困難な場合は病院へ搬送されます。

 

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写真:この日は理学療法士の体調が悪くテクニコエンフェルメーラに相談し注射を打ってもらっていました

 

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写真:ポスタ外観。手前にいるのが理学療法士。

 

次に公立の病院についてです。病院によって異なりますが、県や州、国の健康課が運営しています。先に述べたように公立の病院は、政府管掌保険のFONASAを使用することができます。そのため、収入の少ない人はFONASAを使用することで無料で診療を受けることができます。また、救急診療に関しては保険の種類に関わらず無料で診療を受けることができます。しかし問題も多く、日本の病院と同様に待ち時間が長く、緊急を要するような処置もすぐに受けることが出来ないようなことがあるようです。また、ウアラニェ市にはウアラニェ病院(Hospital chileno Japonés Hualañe)の一つしか病院がありませんが、総合診療科のみで、専門医が勤務していません。そのため専門的な診療を受けるためには他の市の私立病院に行く必要があります。先にも述べたようにFONASAAの人に関しては、私立病院を受診する際には全額を負担しなければならず、それを支払うことがができずに、必要な医療を受けることができない人も生じてきます。

 

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写真:チリ人日本人ウアラニェ病院。2010年の大きな地震で病院が崩壊した時に日本からも立て直しの援助金が送られた為、病院名に日本という名前が入っているそうです。

 

最後に私立の病院についてです。チリの私立の病院では先進国と変わらない診療を受けることが出来るそうです。しかし、ウアラニェ市のような小さな街には私立病院がなく、大きな都市にしか私立病院はありません。そのため、小さい街から私立病院を受診するためには、受診にかかる料金の問題の他に長距離移動という問題も生じてきます。私も足を怪我したことがあり、その際一度私立病院の整形外科専門医を受診したかったのですが、首都のサンティアゴの病院に行くためにはバスを乗り継いで約4時間半の移動が必要になるため、痛みのため1時間も座っていられなかった自分は専門医の受診を諦めざるを得ませんでした。

 

 続いて、チリのリハビリテーション状況に関して説明します。チリには日本のようなリハビリテーション病院はありません。JICAシニアボランティアが活動している「チリ国立身体障害者リハビリテーション病院研究所」という施設が首都のサンティアゴにありますが、入院は25歳までで、大人の障がい者も利用可能ですが通所のみの対応となっています。この施設は障がい者の社会参加を目指した活動をスポーツなどを通して行っています。また、他にテレトンの病院がありますが、このテレトンの病院は小児のみを対象としています。テレトンは、日本の「24時間テレビ」のようなテレビのチャリティで集めた募金で運営しており、チリ国内に13の病院を持っています。日本のチャリティ番組と比べ規模が大きく、国中を挙げて募金をしているため2016年は32,040,179,847ペソ、日本円にして約50億円以上もの寄付金が集まっています。

(http://www.teleton.cl/noticias/teleton-agradece-al-pais-por-sumarse-al-abrazo-de-chile/)

人口約1万人のウアラニェ市だけでも40,598,358ペソ、日本円で約800万円も集めています。ちなみに日本の24時間テレビの2016年の寄付金総額は887,482,001円とのことなので、チリのテレトンの寄付金のすごさがわかると思います。

(http://www.24hourtv.or.jp/total/)

こんなに集まるのであれば小児の病院だけではなくもっと障がい者全体にお金を使うことができないのだろうかと思ってしまうのは私だけでしょうか。ウアラニェ市にはテレトンの病院がないため、通うにはバスで1時間半くらいかけてタルカ市のテレトンの病院まで行かなければなりません。一度タルカのテレトン病院に見学に行きましたが、入院は扱っておらず、全て外来にて対応をしていました。また、前述したように小児しか対応していないため、例えば脳卒中患者では、救急病院を退院するとそのまま自宅生活になります。救急病院でも理学療法を含め動作練習はしておらず、もちろん退院後の生活についての家族指導などはほぼ皆無です。退院後の家族任せという状況で、ほとんどの方は退院時の状況で、その後の生活が決まってくるような状況です。また、私はチリで脳卒中の方が装具を使用して歩いているところを一度も見たことがありません。杖や歩行器などは市役所や病院から無料で貸し出しをしていますが、種類は少なく非常に古いものがほとんどです。装具に関しては、現在既製のプラスチック短下肢装具がチリでも売られているということを発見することができたので、これを使用して少しずつウアラニェの患者で試していきたいと思っています。

 

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写真:任地へ配属される前に見学に行った時の写真。この日は車椅子バスケットやボッチャというスポーツを体験しました。

 

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写真:市長がテレビでウアラニェの寄付金総額を発表しているところです。市長、市役所も協力して募金を集めます。

 

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写真:テレトンのタルカ病院。治療用プールもあり、設備が整っています。

 

次に、チリの理学療法士に関して説明します。チリの理学療法士の就業年数は5年間となっています。最終学年の1年間は実習を行います。理学療法士は国家資格ですが試験は国家試験ではなく各大学で実施し、大学での試験合格によって国家資格を得ることができます。チリでは理学療法士のことを他のスペイン語圏の国とは異なり「fisioterapeuta;フィシオテラペウタ」ではなく「kinesiologo;キネシオロゴ」(女性はkinesiologa;キネシオロガ)と呼びます。日本語に直訳すると「運動科学者」あるいは「運動専門士」ですかね。「理学療法士」よりもわかりやすい気もします。チリの理学療法士の治療は物理療法が主であまり徒手的な介入をしないようです。病院によっては実習に来ている学生が患者の対応をしていて理学療法士はパソコンの前に一日中座っているということもあるそうです。高学歴だから汗水垂らして働かなくても生活ができるというのが一種のステータスのようになっているような印象も受けます。私が何名か出会った理学療法士で熱心な理学療法士には「お前は何の手技のテーピングをやっているんだ?」と聞かれました。どんな手技のテーピングって言われても・・・と思いますが、チリでは流行りなのか学校教育の主流なのか、キネシオテーピングを使用することが多いようです。市内の薬局やスポーツ用品店にも、カラフルなキネシオテープは売っていますが、ハードタイプのテーピングは少なく値段も高いです。チリの理学療法士はダイレクトアクセスはできませんが、開業はできます。一度ウアラニェ市に開業をしている理学療法士がいるので見学に行きましたが、そこには看護師が常駐し受付、診療を行ない、医師の診察室が2つあり医師が訪問して診察をし、他にも臨床心理士が訪問するときもあるようです。彼はウアラニェの病院にも勤務しており、病院と連携しながら診療することができます。処方箋をもらって薬を薬局でもらう感覚で、指示書を医師からもらって開業している理学療法士のところに行って理学療法を受ける形態です。ダイレクトアクセスができなくても医師の指示があれば理学療法士として自分の診療所で診療ができるというこの形態は日本でも理想的な形態ではないかと思います。せめてこの形態での開業が日本でも可能になればと思うばかりです。また、チリでは理学療法士が学校専属で働いています。私は週に1回小学校の理学療法士と一緒に小児の理学療法を実施していますが、学校の理学療法士は学校に通う障がい児への理学療法を個別で行う他、怪我をした子供の対応なども行います。学校に理学療法士が配属されているのも日本では実施されていないと思うので、日本でも学校専属の理学療法士制度が実施できれば良いと思います。チリには8219(2013年情報)の理学療法士がいますが、5年間大学に通って免許をとっても求人が少なく正規雇用として理学療法士として働けない人が非常に多くいるとのことです。ウアラニェ市で正式に雇われているのは、私が知る限り病院に3(うち1名は前述した開業している理学療法士)、ポスタで働くために市で雇われている人が1名、エスクエラ(小中学校)1名、リセオ(高校)1名です。その他の病院等で働くことができない多くの理学療法士は個人開業という形で個人的に患者を受け入れつつ、他の仕事もやっていることが多いようです。それでも個人開業で生活できるくらいは収入を得ることもできるため、理学療法士になる人は多いようです。チリで驚いたことの一つに乳幼児の排痰を理学療法士が行うということです。これは障がい児に限らず、例えば風邪をひいて痰がからんでいるような子供に対しても理学療法士が訪問し、排痰をします。理学療法士が生活をするために勝ち取った収入源の一つなのかとも捉えることができます。私が「そんなの家族指導をすればよいじゃないか」と言ったところ、とてもひどいことを言ったように非難されてしまいました。チリの理学療法士は5年間勉強しているということもあり、基本的知識は十分にありますが、反面とてもプライドが高いようにも思います。これは良い意味でも悪い意味でもありますが、この自信は少しは日本人も見習ってもよいのではないかと思うこともあります。しかし、そのプライドのためなのか、卒後あまり勉強をしていない印象を受けます。残念ながら、日本で開催されているような長期コースの勉強会を受講するためには、隣のアルゼンチンかあるいはアメリカ、ヨーロッパ等に行かないと受講できないというようなことも原因だと思います。テレトンの病院見学に行った時に、ボバースとボイタ(治療手技)を勉強したという理学療法士に会いましたが、チリ国外でコースを受講したということでした。チリで唯一に近い形で開かれる勉強会がキネシオテーピングの勉強会らしいです。今後チリでの講習会等も徐々に増えてくればと期待しています。

ダイレクトアクセス=医師の診療なしに、直接理学療法士が診察すること。

 

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写真:開業している理学療法士の「キネラボ」。超音波で治療中。

 

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写真:学校の理学療法士の治療室。体育の授業で手首を痛めたということで来室した学生にテーピングをしているところ。傷の処置なども行います。

 

チリのリハビリテーションの問題として、理学療法士は十分に存在し、知識技術レベルも低くないのに必要としている人が利用できていないということです。私は今JICAボランティアとしてチリのウアラニェ市というところで活動していますが、私が頑張れば頑張るほどウアラニェで活動している他の個人開業の理学療法士の仕事を奪ってしまっているのではないかと思うこともあり、自分の活動に疑問を感じてしまうこともあります。私が活動していて思うことは、チリの患者が安心して自宅に帰ることができるように、またチリの理学療法士がもっと活躍できるように、日本のようなリハビリテーション病院があり、急性期病院と地域との懸け橋となって機能すればと良いと思います。

 

 最後に他職種に関してです。まず、作業療法士の数は非常に少なく、ウアラニェ市では作業療法士は働いていません。その代わりかどうかはわかりませんが臨床心理士をよく見ます。臨床心理士は市役所や病院で理学療法士よりも多く勤務しています。また、言語聴覚士は病院の他に、各学校に必ず言語聴覚士が勤務しています。障がいを持った子供に限らず、スペイン語を話すのが拙劣な子供に対しても関わっているようです。

 

以上、チリの医療事情についてまとめさせていただきました。情報源が、人に話を聞いたり、インターネットで調べたり、自らの体験からだったりするので、若干事実と異なるか、私の任地であるウアラニェ市特有の問題点のところもあるかもしれません。

 

過去の私の活動報告

活動報告4:チリの食生活について

http://www.yachiyo-reha.jp/blog/学院の特徴と紹介/6027

活動報告3:チリでの活動について

http://www.yachiyo-reha.jp/blog/学院の特徴と紹介/5920

活動報告2:派遣前訓練について

http://www.yachiyo-reha.jp/blog/学院の特徴と紹介/5751

活動報告1:JICA青年海外協力隊について

http://www.yachiyo-reha.jp/blog/学院の特徴と紹介/5651

 

奨学金について

奨学金について
これから受験を考えている皆様に、当学院の奨学金制度について、ご紹介致します。当学院では、約240名の学生が独立行政法人日本学生支援機構の奨学金制度を利用しております。当学院ホームページでも奨学金について簡単にご紹介しておりますが、ここでは奨学金の申込方法についてお話ししたいと思います。

奨学金ガイドブック

まず、奨学金の申込方法には、高等学校にて申し込む「予約採用」、進学後(入学後)に申し込む「在学採用」、家計の急変で奨学金が緊急に必要になった場合に申し込む事が出来る「緊急採用・応急採用」があります。ここでは、「予約採用」「在学採用」についてご紹介致します。

まず予約採用は、
現在、在学している高等学校にてお申し込みが必要です。申込条件、申込時期などは高等学校によって異なりますので、必ず高等学校 窓口にてご確認下さい。進学後に別途手続きが必要になりますが、手続きが早ければ4月から振込開始となります。
しかし、進学先で手続きをしなければ、奨学金を借りる事が出来ませんのでご注意下さい。
(日本学生支援機構奨学金ガイドブック2017参照)
次に在学採用についてですが、
高等学校で申し込みに間に合わなかった方や、社会人の方で希望される場合は、当学院入学後に申し込む事が出来ます。但し、入学後に手続きをして頂きますので、4月にお申し込み頂いても初回振込は6月頃になってしまいますので、ご注意下さい。

いずれの場合も、振込開始は入学後となります。その他、申込資格・家計基準など詳細については日本学生支援機構のホームページをご覧頂くか、オープンキャンパスに来て頂いた時にご相談下さい。

独立行政法人日本学生支援機構 http://www .jasso.go.jp

奥田裕先生の活動報告vol.4

チリでの生活について

 

こんにちは。新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます。休職中の理学療法学科教員の奥田です。現在、青年海外協力隊で理学療法士としてチリで活動しています。

 

今回はチリでの生活について、中でも食生活についてお伝えしたいと思います。

 

基本的に青年海外協力隊員はホームステイであり、私もホームステイをしています。ホームステイということで、チリの文化に触れる機会が多くあります。食事もチリの家族と一緒にしているため、チリの食文化も体験することができています。

 

食事に関して、チリの主食はパンになります。チリの生活を紹介する本などでは一日に5食くらい食べるというものもありますが、基本的には日本と同じ3食です。朝食のデサジューノ、昼のアルムエルソ、夜のオンセです。デサジューノとオンセはパンとコーヒーか紅茶で、チリは昼食がメインになっています。パンは非常に安く、よく食べられているマラケタという柔らかいフランスパンは一つ100ペソ(20)です。そのため、多くの人が袋いっぱいに毎日マラケタを買っている姿を見かけます。このマラケタやアジュージャと呼ばれるパンにバターを塗ってハムやチーズやアボガドなどと一緒に食べるというのが一般的な朝食やオンセです。私は個人的に朝と夜がほとんどパンだけの生活に耐えられないので、朝はヨーグルトと果物を出してもらって食べるようにしています。

 

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↑↑↑ある日の朝食です。マラケタと呼ばれるパンとアボカド、洋梨です。

 

朝食に関して日本と異なる点で驚いたのは、チリの小学生は朝食も学校で食べます。また、大人も職場に着いた後にパンやコーヒーを買いに行って職場で朝食を食べてから仕事を開始するという人が多いようです。チリはコーヒーの産地のブラジルやコロンビアなどの国に近いのでコーヒーは美味しいのかと期待していたのですが、コーヒーは殆どインスタントで、ちょっとがっかりです。私が紅茶やコーヒーを飲む時に砂糖なしで飲むと、いちいちびっくりされるくらい当たり前のようにみんなたっぷり砂糖を入れて飲みます。南米でよく飲まれる「マテ茶」に関してもチリの女性は砂糖をたっぷり入れて飲んでいます。

スペイン語の授業で夜ご飯は「セナール」と習いましたが、チリでは夜ご飯に特別にしっかりとご飯やスープなどを食べるときに「セナール」と言い、日常のパンとコーヒーの時は「オンセ」と言います。また、パンに塗るジャムの種類の一つで「マンハール」があります。中南米ではよく食べられているみたいですが、名前は国によって様々らしいです。総称すると「ドゥルセデレチェ」で、訳すと「牛乳の甘いやつ」です。牛乳に砂糖を入れて煮込んだジャムですね。見た目はピーナッツバターですが、味はキャラメルに近いです。チリの多くのお菓子に使用されています。最初は甘すぎて苦手だったのですが、最近はないと物足りないような存在になりつつあります。日本人が海外に行くときに梅干しやみそ汁を持っていくような感覚で、チリの人は海外に行くときにマンハールを買っていくそうです。チリの人たちにとってマンハールは美味しいものの代名詞のようなもののため、美味しいものを食べた時に「ウーン、マンハール」と言うことがあります。これは、インターネットで「マンハール」と日本語で検索してもその動画を見ることができると思います。

 

昼食は多様です。その中でも私が好きなのは、「カスエラ」という名前の肉とジャガイモを煮込んだスープや、鶏肉や豚肉ご飯がセットになったプレート、肉が入った雑炊のような「カルボナーラ」などです。豆を煮込んだスープもよく出てきます。日本のようにおかずがたくさんあるような食卓ではなく、だいたい一人一皿で食事が出てくる感じです。サラダなどはその皿に各自盛り付ける感じです。サラダで最初慣れなかったのが「ベテラガ」と呼ばれる紫色の野菜です。日本では「ビーツ」と呼ばれるみたいです。カブのような感じでこのベテラガには鉄分が多く含まれているようで、出てきた時にはなるべく積極的に食べるようにしています。

 

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↑↑↑「カスエラ」

 

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↑↑↑「プレートのランチ」

 

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↑↑↑「カルボナーラ」

 

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↑↑↑「豆のスープ」

 

また、お祭りの時などによく食べられるのがエンパナーダです。少し固いパン生地の中に炒めた肉と玉ねぎとゆで卵、オリーブが入っています。場所によって味は結構違いますが、田舎のエンパナーダは美味しいです。中にたっぷりのチーズを入れて揚げたエンパナーダフリータは子供たちに人気です。また、チリの人たちは「アサド」と」呼ばれるバーベキューが大好きで、家族の誕生日、お祭り、何もなくても週末に・・・など、年中アサドをします。日本の焼き肉やバーベキューとは違い、大きな肉を豪快に焼きます。肉は豚肉や鶏肉が多いですが、「ディエシオーチョ」と呼ばれる918日のチリの独立記念日のお祭りには羊肉をたくさん食べます。チリはワインの国でもあるので、アサドとチリワインの組み合わせは最高ですね。

 

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↑↑↑「エンパナーダ」

 

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↑↑↑「エンパナーダフリータ」

 

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↑↑↑豪快なバーベキュー!

 

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↑↑↑「ディエシオーチョ」

 

チリの人たちと食事をして感じることは、チリの人たちは肉は肉、サラダはサラダ、パンはパン、として楽しんでいることが多いと感じます。スープのカスエラも、先にスープを飲み干してから肉や野菜を食べる人がほとんどです。逆に考えると、日本人は、ご飯と魚、ご飯と肉、甘いケーキと苦いお茶やコーヒー、餃子とビール、など、何かと何かを組み合わせて食を楽しんでいることが多いなと、改めて思うことがあります。今回は食に関してでしたが、このような多文化を経験することによって、改めて日本人について、日本の文化についての発見があることは、海外生活の賜物の一つですね。

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