八千代リハビリテーション学院

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ヤチリハのブログ

奥田裕先生の活動記録 vol.8

活動報告 vol.8

理学療法士としての活動報告 高齢者会議での活動

 

八千代リハビリテーション学院の皆さん、入学を希望している皆さん、こんにちは。

チリで青年海外協力隊として活動している現在休職中の理学療法学科教員の奥田です。

 

日本は大分寒くなってきたと聞きますが、チリは春から夏に変わりつつあり、日中は半袖で過ごせるくらいの暑い日も多くなってきました。花粉症持ちの私は、日本を離れたら花粉症から解放されると思いきや、現在チリは花粉症シーズン真っ最中で、花粉症の症状に悩まされています。

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「チリの春」この時期が一番緑が多い。チリの夏は乾燥している為、草が枯れ、山は茶色になります。

 

私事ですが、いろいろあって、最近ホームステイから一人暮らしになりました。一人暮らしをすると、買い物をする機会が増えるので、改めて地元の物価を感じることができます。レストランの値段等は日本と変わらないか、むしろランチなどは日本よりも高いくらいではないかと思いますが、野菜やパンは本当に安いですね。

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野菜が安い!レタス1個、トマト2個、洋ナシ2個買って550ペソ(約100円)

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チリでは引っ越しした後、家主が友達を招待してパーティーを開きます。この日は引っ越しパーティーと自分の誕生日を兼ねて家でバーベキューをやりました。

 

さて、今回は、高齢者会議での活動を紹介します。

 

現在、週に3回、午後、6つの高齢者グループに対して隔週で訪問し、健康増進、障害予防のための活動を行っています。

 

私が活動しているウアラニェ市は人口約1万人の町で、各地域で分かれ、18の高齢者グループがあります。それぞれのグループは、週に1回地域の集会場に集まり、市役所からの連絡事項を確認したり、誰かが来て話をしたりします。私の他にも、看護師や臨床心理士なども、健康増進、障害予防目的で活動をしています。また、市役所が高齢者に対して行う行事は、会議の他に、定期的な旅行や、ディエシオーチョ(918日のチリ独立記念日)の前のクエカ(チリの伝統的なダンス)の大会、パサドデアゴスト(寒い8月が終わっても無事で生きてて良かったねと言って、高齢者が集まってお祝いする行事)など、様々な行事があります。

 

私は基本的には健康増進目的で体操などを実施しています。体操も良いのですが、ご自分の身体について知っていただいたり、健康のための知識を身につけていただいたりすることも重要であると考えているため、健康のための話をしたり、様々な検査なども実施するようにしています。

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「PARA ESTAR SALUDABLE(健康になる為に)」というタイトルで話をしました。写真は若干ヤラセです(笑)。

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健康について話をしているところ。チリの食べ物のカロリーについて話をしています。

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話の後に運動指導をしました。

 

行った活動の一つとして、身長体重を測定してBMI(Body Mass Index)を計算したり、血圧測定を実施したりしたことがあります。私が普段チリの人たちと話をしていて感じることは、彼らの頭の中の「普通の体型」のイメージがあまりにも肥満寄りなことです。まず、そのイメージをもう少し、「痩せ」の方向に修正する必要があります。勿論、この体型は見た目の問題ではなく、肥満が引き起こす疾病を予防するためです。肥満体型の多くの人が「高血圧」「糖尿病」「膝痛(変形性関節症)」を訴えています。実際に、高齢者の会議でBMIを計算した結果、ほとんどの人が軽度肥満以上で、約半数の人が肥満と判定されます。血圧もびっくりするくらい高い人が多く、聞くと糖尿病や高血圧の薬を飲んでいることが多いです。薬の問題、生活習慣の問題、どちらが問題か(おそらく後者の問題が大きいと思いますが・・・)わかりませんが、コントロールができていない人が多いですね。チリ人の血管は日本人よりも強くできているのかと疑ってしまうとともに、無事でいてくれることを祈るばかりです。私が実施した検査や話によって、少しでも改善してくれればと思います。

 

他のアクティビティとして、日本でも高齢者に対して行うような、指を使った体操を実施したことがあります。そこで気が付いたのですが、日本人はほとんどすべての人が指を広げた状態から親指、人差し指、中指・・と指を曲げて数を数えますが、チリの人たちは人によって数え方が異なります。指を曲げた状態から、小指、薬指、中指・・と指を伸ばして数え、片手で5まで数えると、反対の手で同じように指を伸ばして6,7,8・・と数えていく人がいれば、指を曲げた状態から親指・人差し指・中指・・と伸ばしていき、6,7,8は、小指・薬指・中指・・と曲げていくように数えていく人がいます。2つ目の方法は、4と6が難しいですね。

 

高齢者会議でのアクティビティで、反省?したことがあります。それは、やる気を出してもらうために、グループに分けて競ってもらったことがあります。個人で競ってもらうときにはそうはならないのですが、グループに分かれて競ってもらうと、熱くなりすぎて収拾がつかなくなってしまうことが多いです。中には反則的なこともやり始めてしまう人もいるくらいです。負けたチームの人が怒って帰りそうになってしまったこともありました。こういうところは、ラテンの国の気質なのかもしれません。それを受けて、チーム制でアクティビティをやることは、なるべく控えるようにしています。

 

高齢者の集会は、地域の人たちにとって、情報交換、コミュニケーションの場になっています。私が行うアクティビティが終わった後、ほぼ全てのグループで「オンセ(軽食)」をします。オンセをしながら、楽しそうに話をしているので、それは非常に良い習慣だと思います。

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あるグループのオンセ(夕食)の様子。チリの食卓では、よくこの3リットルのジュースを見かけます。

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違うグループのオンセの様子。パンやケーキが並びます。みんな紅茶やコーヒーにたっぷりと砂糖を入れます。

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また違うグループ。パンやケーキが取り分けられて渡されるパターンです。このお皿に載った分が一人分です。

 

「田舎」というのもあると思いますが、ほぼ全員が子供の頃から知り合いであり、お互いの家族を含めよく把握しています。私の訪問理学療法の依頼も、市役所からではなく、高齢者会議から声がかかって始まったこともあります。しかし、、、、このオンセでは、私がカロリーの話などをした後にも、運動で消費したカロリーの10倍近いカロリーを摂取します。いつもそれを見ながら、これがチリの人たちのこの身体を作っているんだよなあ・・と思いながら、事務所に戻っています。

 

 

過去の活動報告

活動報告7:理学療法士としての活動報告個別理学療法

http://www.yachiyo-reha.jp/blog/%e5%ad%a6%e9%99%a2%e3%81%ae%e7%89%b9%e5%be%b4%e3%81%a8%e7%b4%b9%e4%bb%8b/6194

 

 活動報告6:理学療法士としての活動報告訪問理学療法

http://www.yachiyo-reha.jp/blog/その他/6156

 

活動報告5: チリの医療について

http://www.yachiyo-reha.jp/blog/学院の特徴と紹介/6061

 

活動報告4:チリの食生活について

http://www.yachiyo-reha.jp/blog/学院の特徴と紹介/6027

 

 活動報告3:チリでの活動について

http://www.yachiyo-reha.jp/blog/学院の特徴と紹介/5920

 

活動報告2:派遣前訓練について

http://www.yachiyo-reha.jp/blog/学院の特徴と紹介/5751

 

活動報告1:JICA青年海外協力隊について

http://www.yachiyo-reha.jp/blog/学院の特徴と紹介/5651