理学療法学科授業紹介(臨床運動学)

こんにちは。理学療法学科専任教員のKです。

私は八千代リハビリテーション学院に赴任して2年目の教員になります。

現在は、昼間コース2年生の担任をしており、担当科目は「運動療法学」と「臨床運動学」です。今回は臨床運動学についての紹介をしたいと思います。

臨床運動学は人間の動き方を勉強します。リハビリを必要としている患者様の中には、寝たきりと呼ばれる状態になったり、座る・立つ・歩くときに他人による介助が必要な状態になったりする方がいます。そのような動けない患者様が自分で動けるようになるためには、‟どこの関節がどう動くのか”、‟動くためにはどこの筋肉が働かないといけないのか”を考えて、動きを観察して、何でできないのかを考える(分析)ことが必要となります。これは、理学療法士が行う動作分析という評価です。患者様の治療を行う前後・最中で実施するものです。

この動作分析は、見る視点が多いので学生には難しいという声が毎回出てきます。経験によって左右されるものでもあります。そこで、一人で考え込むよりも多くの人数で意見を交換した方が良いと思いますよね?そこで、授業ではこのようにしています。

図1   図2

この写真は夜間コース3年生の授業場面です。仮に立つことができない患者様がいたとします。その患者様が「なぜ立てないのか」が分かるようになるのが最終目標です。そのために、立てない現象を状況別に考えることから始めます。お題としては「猫背からは何で立ちづらいの?」や「低い椅子から立つのは何で立ちづらいのか?」といったものをディスカッションしたり、授業で解説したりします。そして教員が皆さんから出た意見をまとめつつ、アドバイスをします。

これらを繰り返すと、見る力が養われますので、今度は患者様の動画でいよいよ分析する作業に入ります。ディスカッションを通して「意見する力」や「考える力」そして、「見る力」が養われます。この段階にくると、多くの学生は患者様を見て、動けないポイントが自然と見えてくるようになります。意見の交換が盛んに行われる授業なので、熱い議論が交わされています。

私も学生から出る分析に対して気づかされることが多く、もっと勉強しないといけないなと毎回思わされます。病気に対する治療は新しいものが常に開発されています。それに対応できるようにしないといけませんし、我々教員もそれを伝えられるように頑張らないといけません。皆さんの姿が私を刺激してくれます。

授業の紹介はこのようなところです。入学を検討されている皆様、本校の教員は学生と切磋琢磨して成長したいと思う人間の集まりです。そのような八千代リハビリテーション学院で、一緒に理学療法士・作業療法士を目指しませんか?