寝る姿勢を科学しよう(日常生活活動学)の紹介

こんにちは。

理学療法学科のHと申します。

本日は、私が担当している日常生活を考えていく授業の一場面である「寝る姿勢を科学しよう」の授業風景と学生の取り組みを紹介したいと思います。みなさんは、日常生活という言葉にどのようなイメージを持っておられますか?あまりにも当たり前なできごと過ぎて、何とも説明しづらいのではないでしょうか?そうなんです。日常生活とは、24時間行なっている目的を持った様々な行動なんです。無意識に行なわれることがほとんどですが、いざ病気や障害を持ってしまうと状況は一変します。

本日は、寝る姿勢を科学していきますが、寝ると姿勢も意外と奥が深いんですよ。まず、下の写真の腕の位置に注目して頂きたいのですが、普通に寝ると地球の重力に引っ張られて腕は床に着いてしまいます(赤の矢印に注目)。普段、立っている時は、腕は体の真ん中辺りにありますから、腕が痛む病気や健康な方でも長い時間このままでは腕が痛くなる可能性がありますよね(骨の模型は本来の適した腕の位置の目安です)。

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そこで、身近にあるバスタオルを腕の大きさに合わせて折りたたんで敷いてみます。腕が底上げされ、立って生活している気をつけの姿勢に近付きました。腕の収まり具合もしっくりくるし、腕が下に引っ張られて痛くなる心配もなくなりました。

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では、いよいよみんなで実践です。

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ここで大技、介護器具を使用してみます。

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正しく無理のない寝る姿勢を作るって、ちょっとした道具の工夫でできるんですよね。

もちろん和気あいあいと実技を実践するだけではありません。授業の最初は前回の学びを振り返る小テストを行い、習った知識と技術を文章問題でとらえて解いていきます。

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専門家は、やはり知識と技術が優れていてこそ「効果」と「患者様の信頼」が得られるもの。まさに知識と技術の融合が求められる仕事ですね。