ヤチリハ名物OT国家試験対策部屋
2月20日には理学療法士、作業療法士の国家試験があります。
身体の構造に関する解剖学
骨・関節・筋がどのように働いて動いているかを学ぶ運動学
呼吸や心臓の働きなど命を維持する仕組みに関する生理学
このように科目を並べてみると…
『なんだかとっても難しそう』という印象を受けると思います。
難しいことを
難しい顔で学ぶより
工夫して
楽しみながら学んだ方が継続しやすく効率も良いです。
下の写真は作業療法学科名物の国家試験対策部屋の様子です。
ポスターを使ったヤチリハの勉強の工夫について2つ紹介します。
①手続き記憶を使う
写真は足の解剖学・運動学に関して学生が作ったポスターです。
足を内側から見た図です。
内くるぶしの近くを通る筋肉や血管、神経は国家試験でよく問われる項目です。
ここで質問です。
『りんご』の絵と、『かき』の絵、どちらが描きやすいですか?
『チューリップ』の絵と、『たんぽぽ』の絵ではどうでしょうか?
おそらく『りんご』と『チューリップ』が描きやすいという人が多いのではないでしょうか?
理由は『何回か書いたことがあり、書き方をなんとなく分かっているから』です。
これは『手続き記憶』といい
実は非常に忘れにくい記憶方法です。
自転車の乗り方や、泳ぎ方は、しばらくやってなかったとしてもできなくなるということはありません。
りんごやチューリップの絵も同様ですね。
図で書いて学びやすい解剖学や運動学は、繰り返し図を書いて『手続き記憶』にすることで、忘れにくい学習をすることができます。
②環境を有効活用する。
こちらの写真は生理学に関するポスターです。
『12本の鉄火巻き』は
十二指腸では、『鉄』と『カルシウム』と『マグネシウム』が吸収できるという語呂合わせです。
誰かが見つけたり、考えたりした覚えやすい工夫をポスターにして部屋中に貼ります。
すると、知識やアイデアをシェアすることができます。
今年実際にあった会話です。
『鉄火巻きの語呂合わせいいよね、分かりやすい』
「これ○○さんが見つけて書いたんだよ」
『先生も模試で鉄の吸収が出題された時に、このポスターのおかげで正解できた人多いんじゃないかなって言ってた』
「でもこのポスター見てるとお腹空くよね(笑)」
『わかるー(笑)』
一人で語呂合わせを見つけて勉強するよりも、壁に貼ってみんなでシェアすることで話題になります。
試験に
【十二指腸で吸収できる栄養素は何か?】
と出た時に
『あー、あの見るだけでお腹空く12本の鉄火巻きの問題だから、鉄とカルシウムとマグネシウムだ!』
と思い出すことができます。
これは『エピソード記憶』の活用の実例です。
言葉の意味を覚える『意味記憶』は、似たようなものが多いと混同して
『あれ、どっちだったかな…』
というように
思い出す時に困難さを伴うことがあります。
ヤチリハの国家試験対策は、部屋中にポスターを貼り、そこから生まれるコミュニケーション、つまり『エピソード記憶』を残していく環境を整えて取り組んでいます。
なんだかとっても難しそうな国家試験
意外と楽しく勉強してるヤチリハの様子の紹介でした。